忘れられぬ、二つの夏2004年の夏。鬱と診断され、外のまぶしい太陽とは裏腹に僕の心は真っ暗で光がまったく見えませんでした。 皆さんは経験ありますか? 一見見た目は健康そうなのに、何もしたくない、ため息ばかりでそのため息さえつくのがいやになることが・・・。 そして毎日だたひたすら横になってることしかできないことが。 ご飯さえ食べたくもないと思える日が。 時には死にたくて、街をさまよったこともありました。 そう、これが鬱のなせる業なのです。 このとき、休職中の僕に会社の上司に「いいな暇で、俺なら趣味に没頭するぞ。」といわれたのが忘れられません。 それもできないのに・・・。 きっと元気な人には想像すらできないんでしょうね。 なぜなら、知識がないから。 少しでもみんなに知って欲しい、そして想像して欲しい。 自分が何もできなくなるほど疲れてしまうことが鬱につながるのだと。 2005年夏。 愛犬が身をもって大切なものを失う悲しさ、命の尊さをわからせてくれました。 あの子は僕が鬱になってからいつも僕の近くにいてくれました。 頭のいい子(まあ家だけで思ってることですが)だったので僕の状況をわかっていたのでしょう。 僕はあの子にとっても癒されました。 そしてとてもかわいく思えました。 今までは厄介とも思えることがあったのに。 それが2004年の冬くらいから急速に衰え始めました。 そしてもう最後は寝たきりでした。 そして2005年8月1日に日付が変わって間もない夜中の1時ごろ。 最後にみんなに知らせるためか表現しようのない声を最後に旅立ちました。 あの時、悲しみの涙があふれました。 ほかのもののために泣けるのかと思っていた自分が・・・。 愛犬によって本当の悲しみを教えられました。 そしていつもそばにいたものが急にいなくなる寂しさも。 これは僕が感情をすべて備えた出来事だと今思います。 この二つの夏を忘れないためにここに記しました。 ジャンル別一覧
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